こんにゃくの力には便秘解消の力がある

昔からお腹の不調にはこんにゃくが効果的であると言われ、こんにゃくは高い整腸作用のある食材として沢山の人に食べられてきました。
現代でもこんにゃくは便秘解消に役立ち、体内の悪い物を排出してくれる食品として広く知られています。

こんにゃくの原料であるこんにゃく芋にはグルコマンナンという食物繊維が含まれています。
この食物繊維は腸内の善玉菌を増やす働きがあります。
水に溶けやすく、体内の老廃物を包み込んでゆっくりと体の中を流れ、老廃物を包み込んだまま体外へと排出する作用があります。

このグルコマンナンはこんにゃくが作られる課程で不溶性食物繊維へと変化します。不溶性食物繊維となったグルコマンナンは水に溶けにくくなり、体内の水分を吸収して膨張し、便を出すように大腸を刺激します。
こんにゃくを食べることで、腸内で便のかさが増えて、腸のぜん動運動を促され、便を早く沢山出すことができます。
さらに、腸内に滞留している有害物質や有毒ガスなどの老廃物も一緒に吸着して排出してくれます。
こうして頑固な便秘も解消することが出来るのです。

しかしこんにゃくの食べ過ぎは禁物です。
こんにゃくに含まれる不溶性食物繊維は腸に満足な消化物がないと便の水分を奪って便を硬く排出しにくくしてしまいます。
さらに体の水分と一緒に有効な腸内細菌や栄養素も体外へ排出してしまいます。

腸内環境は食べたものがすぐに反映されます。
腸の働きが弱っている時に大量の食物繊維を摂れば、腸内環境を悪化させることに繋がります。
腸の機能が低下することで、有害な物質が腸から吸収されて色々な症状となって体に表れます。

こんにゃくで便秘を解消する場合には、胃腸の働きを高める作用がある発酵食品などと一緒に食べるのがオススメです。
それだけで食べれば淡泊なこんにゃくですが、とてもヘルシーでダイエット中でもカロリーを気にせずに食べることができます。
体を温める根菜や生姜、栄養が凝縮されたゴマや味噌と一緒に食べれば、胃腸だけではなく体全体の機能を高めることができます。
便秘にならないためには欠かせない食物繊維ですが、体の様子をよく観察しながら、上手に生活の中に取り入れましょう。